「それでは、ステキなセッションを。」by 福きつね まんがタイムきらら 2023年5月号p163 芳文社
とはいえ「ギターバトル」とかはやったことがないです。「テクニックマウント取り合いの本性むき出し血みどろセッション」ができるテクも持ち合わせてません。やったことがあるのは「ソロ回し」での掛け合いぐらいです。
音楽でのバトルといえば、やはり映画「クロスロード」でのそれを連想します。あのスティーヴ・ヴァイ扮する悪魔のギタリスト(?)と主人公がギターで戦うというもの。ええ音楽界隈ではあまり評判は芳しくないそうですが、ワタシはキライじゃないです。スキですよこのバトル。
クロスロードというキーワードとロバート・ジョンソン、そして悪魔との取り引きについては以前に書いたのですが、最後に主人公が勝つときに弾いた音楽は「クラシック」なフレーズで構築されていて、これまた以前に書いたように「クラシック音楽とキリスト教」という面から、やはり「悪魔を退けるのは神の光なんだなぁ」と、妙に納得した覚えがあります。まあそれがこのバトルの不評の一因だったりするんですけどね。ブルースじゃないじゃん!ってね。
個人的に一番焼き付いているシーンは、ヴァイがロック式トレモロのアームをつかんで持ち上げたギターを、主人公の鼻先に突き付けるようにしてギャンギャンアーミングするところです。確かにあれはテレキャスじゃマネできませんからね(笑)。
ともあれ、演奏はすべからく(録音したものであっても)いわゆる「時間芸術」ですから、バトルとなれば「スピード」と「オリジナリティ」あたりがカギになるはず。手持ちの引き出しからパーツ(フレーズ)を素早くチョイスして、相手の出方に合わせて自分のセンスで組み上げてぶつける。その応酬、そんな戦い方になる気がします。うーむ、これが瞬時にできるようにならなきゃ勝てないワケかぁ。
長くなるのでここらで「それステ」。確かに古いかもしれないけど、鴫野さんのやり方はキライじゃないです。
バンドって「仲良しこよし」で上手くいってるケースもあるでしょうし、そもそも「仲が悪い同士でバンドを組む」ってケースは少ない気もしますが、案外「プライベートでは仲が悪くても、一緒に音楽をやるにはとても良い」という関係で出来てるバンドは、きっと新しくてオリジナリティがあって後世にも残るような音楽をつくれるんじゃないでしょうか。
仲良しバンドだと、もし演奏に不満があってもお互いに指摘しづらいですからね。それよりは「喧嘩になってもぶつかるときは遠慮なくぶつけ合う」ことが、音楽のレベルを上げるかもしれません。
この先どういうオハナシになるのか、まだちょっと見えてこないのですが、シギーさんとロノとの過去とかにも伏線が張られてるようですので、きっと面白い展開になるものと期待してます。