「ハコイリクリエイト」by 行町咄 まんがタイムきららMAX 2024年4月号p133 芳文社
そして謝らなくてはならない。自分以外にミスの原因があっても、それを言えない。
私は「ニュース原稿に誤った読みがなをつけた」ことがあります。アナウンサーの方は当然そのとおり読みます。数分後に「読み方が違う」とクレームが入ります。デスクが確認して、番組の終わりにアナウンサーが「先ほどのニュースで(中略)正しくは○○(中略)訂正してお詫び申し上げます」
部長クラスが怒ってきます。とにかく謝ります。委託を受けての業務なので私の社長も謝ります。
その後、私は社長に怒られます。とにかく謝ります。
実はその読み方は、取材した現場で確認した読み方です。そこにいた人たちもそういう読み方をしてました。「念のため確認を」と訊き直してもいます。
…でも、正しい読み方ではありませんでした。取材先では誤った読み方が普通にされていたのです。
誰かが「どうしてこんな読みがなを付けたんだ?」と訊いてくれたら、もしかしたら理由を言えたかもしれません。…いや、言えなかったかもしれませんね。最終的に事典等の書物で調べておけばよかっただけのことです。
(ちなみに歴史上の人物の名前です)
いま思い出しても心のどこかが苦しくなる。そんな出来事です。
そんなことを思い出したんですがともあれ「ハコクリ」。
ワタシは実際に「倒れた」ことはないので、リンリンが追い込まれたレベルのシビアさは共有できてないかもしれませんが、それでも「徹夜作業で気を失った」ことはあります。そのときは私も「なんでこんな仕事をしてるのだろう」と思いましたね。あ、徹夜作業での失神は「居眠り」とは違いますよ。
しかしねー…1月号から始まったこのエピソード、なかなかに「ヤバメな現実をオブラートに包みながらもコアなポイントは読者に伝わるように」描かれているように感じます。ホントに先行きが心配というか楽しみというか…。
ちなみに、登場する新キャラってどことなくリアルでいた誰かを連想してしまうんですよワタシは。これ…日々さんがいわゆる「一番良いヒト」だったりするんじゃないかな。そうだったらワタシにとっては「リアルでいた似た誰か」に中身までシンクロするんですけどね。
あと、自動車メーカーが「真澄自動車」という架空の会社なんですが、これ「マツダ・スバル(スズキ)・ミツビシ」の頭文字から取ってるのかな。商品の「ラグーン」はニッサンの「ラシーン」を彷彿とさせるし…なんとなくいろんなメーカーさんを混ぜ込んで均質化してるようなんですが…トヨタとホンダとダイハツの要素はどこかな?(無いよ