ヒトコマラクダの日記

日々読みふける4コマ誌から1コマ引用して日記にします。基本は「自分語り」ですのでご承知おきください。

こういう「意味ある統一」を成した点こそ評価されるべきだと思います。

石田三成の妻は大変」by 重野なおき まんがタウン 2023年11月号p44 双葉社

 

個人的には、特別好きな武将というほどでもないのですが、天下統一を果たしてからの秀吉の政策にはその本質的な有能さが見てとれると思います。たぶん「武力での天下統一」だけなら、ほかの諸武将の誰であっても成し遂げられた可能性はあるはずですが、その先の「政治的な天下統一(を維持すること)」については、いろいろな歴史書などを見る限り、秀吉だからこそ出来たんじゃないかな…とは思いますね。

太閤検地」についてはご存じでしょうが、やはりそのためには「枡の統一」がされていなくてはいけませんし、そういう「形而下の手配」に長けているのは、百姓出身ならではと感じるのはワタシだけでしょうか。

あと「刀狩り」で百姓から武器を取り上げる際の「理由付け」というのが「刀は溶かして仏像を造る材料にする」というのも、正直なかなかの策士…百姓などの心理を理解していたから考え付いたんでしょうね。

なによりワタシが個人的に評価したいのは「バテレン追放」とその後の一連の政策です。ワタシ自身はキリスト教への理解はあるつもりですが、当時の布教活動は寺社仏閣を破壊したり奴隷貿易的なことを行ったり、ましてや日本を植民地にしようという動きもあったとか。そういう点で秀吉が「宗教という文化」を守ったことは、いまの日本にもつながる重要事項だと思っています。

信長にも劣らぬ過激な性格だったという説もあり、千利休切腹を命じたことなどは擁護できない気もしますが、ともあれ「天下人」としての秀吉の政策の的確さは素直にすごいなと思っています。

 

 

さておき「光成妻変」。えーっと、公式略称は無いのかな?ともあれタウンの過去号からのヒトコマ、作者さんのをお借りするのは前作の「うちの大家族」以来2度目ですね。

いまやすっかり「歴史もの4コマ」のベテラン…いやそろそろ巨匠の域かもです。なにしろ「信長の忍び」はアニメ化までされてますし。

まあその手の作品もイイとは思いますし、やっぱり「面白くてちょっと勉強になる」点ではすごいなと思いますが、個人的に作者さんはいまも「ひまじん」のヒトというのがワタシの中の位置づけだったりします。ええ、芳文社さんでの連載作品は全般的にスキだったりしますね。

タウン休刊で「webアクション」に移籍して連載中ですが、いまの時点では作中信長も生きているようですから、まだまだ続きそうです。てかこれどこで最終回にするのかな。関ケ原までいっちゃうんだろうか。歴史ものって「(現実の)結末が分かっている」だけに、作品上ではどういう「〆かた」をするのかが気になっちゃいますよね。ともあれ、面白い作品ですので毎回楽しみにしています。