「ホレンテ島の魔法使い」by 谷津 まんがタイムきららMAX 2021年2月号p139 芳文社
大きくて重い石も「テコ」や「滑車」を上手に使えば動かせるように、多くの人間をまとめて動かそうとするなら、自分が「テコ」になって「ブレずに作用する」ことが必要だと思います。
テコのかませ方も大事です。間違えると自分が吹っ飛ばされますからね。棒が折れても支点が崩れてもダメなので、計算でもカンでも経験でもいいけど「限りなく正解に近い位置」を見出す能力もないといけません。
そう考えると、人を動かすには「ブレない信念」とか「強い熱量」に加えて、持ち前の「何か」がポイントになる気がします。大勢を動かすには「代償」以上に魅力的な「何か」が要りますから。うん、やっぱり「演劇人」が他人を巻き込むパワーって、天性のモノもあるのかもしれない。
というわけで「第一幕(第1巻?)」のフィナーレとなる今回の「ホレ魔」。熱量だー、まったくだー。
コマ割りとかは前回ほど小技がないけど、その分ストレートに「締め」に向かう「加速感」を感じます。なので「紙」の方がそのリズムを崩さずに読める気もします。どのコマを選ぶか迷ったけど、どアタマのこのセリフが良かったので…。
あと「CGじゃ」「VFXじゃ」「ARじゃあ」のくだりが、ちょっと笑えて、でも考えてみたら案外ホントに「過信」されてるのかもしれないなぁと思ったり。
まずは「4人+アルファ」を動かして「第一段階」を成功させたあむですが、さて次回からは一体どんな展開になるのやら。ここ数回「演劇」中心だったけど、いよいよ「魔法使い」の核心に進むのでしょうか。楽しみでもあり少し怖くもあり。
ところで「蠂か荘か」(p144)が調べても何のことかさっぱり分からないんですが…どなたか解説していただけませんか?