ヒトコマラクダの日記

日々読みふける4コマ誌から1コマ引用して日記にします。基本は「自分語り」ですのでご承知おきください。

ものごとの進化には「性能向上」と「簡単便利」の二つがあるんですよね。

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「ぎんしお少々」by 若鶏にこみ まんがタイムきらら 2020年12月号p93 芳文社

 

「高性能を誰でも簡単に使える」というのは確かに良いことなんですが、昔は何ということもなくアタリマエだったのに、気付くと「いまどきそんなムズカシイことやらない」なんてことも結構あります。

カメラとか写真とかの世界は、おそらくその最たるものと言えるかも。最大のパラダイムシフトはもちろん「フィルム」から「デジタル」への(正確には「撮像素子」かな)流れなのですが、フィルムに絞ってみても「装填ミス」や「取り出しミス」の比較的多かったブローニーから、パトローネに入っていて「ベロを軸に挟む」「巻き戻して(パトローネにフィルムが収まって)から取り出す」さえきちんと守ればまずミスらない35ミリに、そしてカートリッジ式の110フィルムへと、確実に「簡単便利」な進化を遂げてきてます。110は前二者に比べるとあまり普及しませんでしたが。

ただ、この進化は「フィルムの小型化」とイコールなので、結局「画質面ではクオリティの低下」が起きるわけでして、フィルム自体の性能向上で相殺されるところもあるにしても、写真好きにとっては必ずしも歓迎できないことではあると思うのです。

風景等を撮影するなら画質はゆずれないわけでして、少なくない風景カメラマンがいまなおブローニーフィルムを使う「中判」にこだわっているのも当然と言えるでしょう。

ほかにも「AE(自動露出制御)」や「AF(自動ピント合わせ)」など、簡単で便利に撮影できる進化はいろいろあるんですが、まぁキリが無くなる(=言いたいことがいっぱいある)ので、またもし機会があればそのときにでも…。

 

というわけで「ぎんしお」です。なんてったって「フィルム、それもブローニー」「自動巻き上げどころか巻き上げレバーですらない」あと「セルフコッキング(巻き上げ連動でシャッターセット)でない(らしい)」カメラなんて、私みたいなオッサンでも使ったことないですから。ある意味「攻めてる」作品です。

作者さんについては、前作の「放課後すとりっぷ」のインパクトが強くて、本作もそういう方向かと思いきや、これがなかなか個人的にささる作品です。いまも1話から読み返したんですけど、いやーこれイイわイイ作品だわ今後が楽しみですわ。

メインキャラ4人それぞれ魅力があるんですが、主人公もゆるの姉で、今回取り上げたコマのまほろさん、特にイイです。年下の鈴に「餌付け」されちゃうところなんかカワイイです。それでいて「超妹思いのお姉さん」とキテますし。新社会人ということなので、今後職場関係のストーリーとかも絡んでくるんでしょうか、楽しみですわー。