「ぼっち・ざ・ろっく!」by はまじあき まんがタイムきららMAX 2023年10月号p17 芳文社
レコードって高価なモノでしたから、LPとかは買うのに「踏ん切り」が必要でした。いま考えてみると、現在とそれほど値段は変わってない気もするんですが、小遣いやお年玉のやりくりやら、ときにバイトとかで貯めたお金でやっと買ったレコードは、ホントに「宝もの」でしたよね。
「レコードが擦り切れるまで」というのはあながち間違いでもないんですが、擦り切れるのがイヤで、基本的にはカセットテープにダビングして聴いてました。原版のレコードのジャケットとか解説を読みながら、聴くのはカセットと(笑)。
あの頃一番欲しかったのは「ナカミチのカセットデッキ」でした。まさに「憧れの名機」で、お値段もかなりのものだった記憶があります。ノイズリダクションにドルビーCタイプがあったんですよ確か。そしてテープは「メタル」とか「フェリクローム」が「高嶺の花」として存在してましたっけ。
「アルバム」という言葉も死語になりつつあるんでしょうか。曲順とかもアーティストのコダワリが反映されていて、やっぱり「通して聴くことが大事」なのが「アルバム」というヤツでしたね。だから「ベスト盤」は有名曲ばかりで一見お得なようでいても、どことなく「邪道」な感じを持ってました。
例えばヴァン・ヘイレンの1stだと、最初の「Runnin' with the Devil」から4曲目の「Ain't Talkin' 'bout Love」までは、続けて聴かないとちぐはぐな感じがしちゃうんですよね。ドゥービー・ブラザーズの「キャプテン・アンド・ミー」を聴き込んでいると、やっぱり「Long Train Runnin'」の次は「China Grove」のあのイントロがきてほしいですしね。
…ああ、こういう感覚ってもう「ジジィのセンス」なんでしょうかねぇ。簡単に曲をトバしたりリピートしたりシャッフルしたり…そういうのがアタリマエな時代に育ったイマドキの子どもには理解できないのかもしれませんね。でもいいんだ、そういうセンスが養われたことはきっとイイことだと思いますから。
さておき「ぼちろ」。いや一般的には「ぼざろ」かな。まあ「ぼちろ」を使い続けてもいいんですが、いまや「ぼざろ」が圧倒的多数ですので…ええベータマックスに愛着があっても、世の流れがVHSならしゃあないよね(笑)。
「初詣だよ!結束バンド」な今回ですが、やっぱり「48時間かけてじっくり丁寧にアルコールを抜いたきくりさん」が一番の見ものかな。すごいなこの「素面のきくりさん」は。でも何となく親近感というか好感が持ててしまう…。
とりあえず良い一年になりそうな初日の出を拝みながら、結束バンドが一層ブレイクするといいですね。…いやいや、リアルの「ぼざろ」はもうしっかりブレイクしたと言えますけどね。舞台化までされてるんだもんな。すごいわマジで。