ヒトコマラクダの日記

日々読みふける4コマ誌から1コマ引用して日記にします。基本は「自分語り」ですのでご承知おきください。

ひとりよがりにならず、相手に伝わってこそ「丁寧」がその「意味と価値」をもつのでしょうね。

f:id:tanaka-minoru-fake:20200711131954j:plain

「夢見るルネサンス」by 海老川ケイ まんがタイムきらら 2020年8月号p131 芳文社

 

つねづね「人生で大事なこと」として心掛けているのが「誠実さ」と「いっしょうけんめい」なんですが、それらはある意味「自分にウソをつかなければ、相手がどう受け取ってもかまわない」美徳だと言えます。それに比べると「丁寧」には、いくらかは「相手があって、伝わって感じてもらってこそ」なところがあるように思うのです。それが人であれ物であれ、丁寧を受け取る存在があって、その存在が丁寧さを認めてこその「丁寧の意味と価値」になる、そんな気がします。

ですから、丁寧さが相手に「逆に伝わる」こともあって、そういうときは丁寧ってむずかしいなぁって思うんですよね。

いま思い出したのですが、実はいわゆる「反社」系の人とのやりとりで、丁寧がこじれた(?)経験もありました。もう10年以上前ですし、実害はなかったので笑い話にできますが…。

長くなるので(前略)(中略)…で、その「良からぬ輩」が当時のウチの事務所にやってきたのですが、まだその段階では相手は本性を出してなかったため、特にビビることもなく「十分に丁寧に、でも言うべきことはしっかり言い、訊くべきことはしっかり訊く」という応対をしました。ところが、なぜか相手は不機嫌になり「アンタ失礼な人だな!」と…。何を失礼と受け取ったのか、そのときは全然わからなかったんですが、あとで思えば「不法行為を働こうとしているのを知っていて、わざと慇懃無礼な態度をとった挙句、小馬鹿にしてきやがった」と受け取ったのかもしれません。たぶんそうです。ともあれ、結局は相手の目論見通りにはことは運ばず…(後略)。

反社だと最初から分かっていれば、もうちょっといろいろ考えたでしょうけど、考えすぎて却って相手の思うツボにハマっていたかもしれませんね。そうそう、副次的なことですが、当時(いまも)私の外見は「スキンヘッドにグラサン、スーツを着てると反社にしか見えない」上に、会話にときどき生来の「関西系イントネーション」が混ざってたりするので、それが何かしらの作用をもたらしたのかもしれませんが…。

 

そんな昔話はおいといて「夢サンス」(略てきとーw)。カラーでゲスト掲載、すぐ連載になった本作。あれから2年近くになるんですね。ゲスト~連載序盤あたりはかなり注目してました。いまは少し落ち着いてきた感じですが、まあそういう方がきらら系らしいといえなくもないかな。2乙にならないようにがんばってほしいですね。応援してます。

あと、この作者さん、意外と情報が少なくて(見つけられないだけ?)それがかえって「気になる存在」にさせてたりします。

こういう考えは賛否あるでしょうが、個人的には「創作者は、おのれの『生きざま』を作品に封入して世に問う」と思っていまして、そういうものとして一読者の私は作品を受け止めているつもりです。だから、この作品を世に出した「海老川ケイ」という創作者が気になるし、その「生きざま」もまた気になるんですよね。ま、そこまで考えて読む必要はないのかもしれませんが。

そういえば「けいおん!」のかきふらいさん然り、作品の有名度の割にその作者像が見えない人って、きらら系には多いのかしらん?ワタシ的には見せてほしいんですよね。それが見えると作品を読む視点も変わったりしますし…いい意味でね。