ヒトコマラクダの日記

日々読みふける4コマ誌から1コマ引用して日記にします。基本は「自分語り」ですのでご承知おきください。

「文化的生活=本屋が身近な生活」だと、田舎にいると強く感じます。

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「なごみクラブ」by 遠藤淑子 まんがライフオリジナル 2020年7月号p134 竹書房

 

子どものころから本屋さんに長居するタイプでした。…もしかしたら迷惑だったかな、いま思うと。

あまり立ち読みは出来ない方ですね。1~2ページめくって内容を確認するくらいかな。その割に長居してしまうのは、とにかく店内をうろうろして、何かしら琴線にひっかかる本がないかを探す時間が長いわけで。というか、何も買わずに店を出るのが苦手というか、買わずに帰ると「せっかく書店に寄ったのにもったいない」という気分に、あとからなってしまうからですね。だから意地でも1冊は買おうと…でそれを選ぶのに時間がかかる、というわけです。アホかいな、と(笑)。

それでも最近は長くても1時間くらいで済むんですが(それでも長スギ?)、20代のころは平気で3時間くらい本選びに時間をかけていました。本屋のハシゴをして、丸一日かけて4~5冊ということも多かったですねぇ。当時は文京区に住んでいたんですが、散歩がてら(?)神保町経由秋葉原方面まで、文字通り歩き回ってました。

いまはド田舎住まいなので、もともと少ない書店が気付くと閉店…歩いて行ける書店はほぼ無し。その数軒もあまり「幅のある在庫」ではない(お決まりの雑誌となぜか参考書類ばかり)ものですから、本を「選んで」買おうと思うとクルマで1時間は移動する必要があります。まさに「文化的過疎地」だなぁと。実際、こんな田舎でもそこそこIターンUターン者がいるんですが、夫婦で来るとだいたい奥さまが「こんな文化的刺激の無いトコはイヤっ!」となってしまい、気付くと都会に戻っているケースが多いですね。ですから「日常の移動エリア内」に本屋さんがあるというのは、本当に恵まれていると…うらやましく感じるのです。

というわけで、この次のコマのトオル君のセリフ、「本屋の消失は文化の消失だよ!!」には強く共感する次第です。

 

それはともかく「なごみクラブ」。4コマじゃないんですが、作者さんの傾向は「4コマ的日常スナップ感」があってスキです。絵柄もある意味イマ風じゃないところが、自分の世代にしっくりくるのかもしれません。あと、学生時代の寮生活で、なぜか誰かしらが買ってくる「花とゆめ」にも連載があったようですね。正直記憶はあいまいなんですが、そのころにこの画風に刷り込みを受けていたのかな。

ちょっとヒネた登場人物は、皆「ありえないほどブッ飛んではいないけど、現実で遭遇したことはあまりなくて、でもどこにでも居そうな」キャラなところが、この作者さんの創作物の絶妙なトコロです。そろそろ還暦のようですが、ぜひ健康で描き続けていただきたいものです。