「スローループ」by うちのまいこ まんがタイムきららフォワード 2022年3月号p58 芳文社
いわゆる「江戸ことば」なんでしょうか?よく知らないのですがそんな感触です。
「こっぱずかしい」とか「すっとばす」とかもそうですかね。コトバのリズムとしては結構スキですよ。自分ではあまり使わないですけどね。
何かで読んだのですが「近年は大阪弁がヤクザみたいでガラが悪いイメージだが、以前は江戸っ子のべらんめえ口調がガラの悪いコトバだった」らしいです。いまでは「パリっとした気風のイイ言葉」という感じになってるんじゃないでしょうか。
小春は男親に育てられたわけで、こういうところに断片として表現されているのかな思ったり。
そんな小春おねーちゃんがカワイイ「スローループ」。小春は突然母と弟を亡くすわけで、それはそれでとてもツラいことですけど、ひよりのように日に日に弱っていく父親と接する家族も、またとてもツラいものです。
突然の出来事とは違って「どうすれば良かったのか」をたくさん抱え込んでしまうんですよね。
取り戻せない大切な時間を、いつまでも後ろ向きに見ているのは、やはりあまり良いこととは言えなくて、そういう状況からお互いに引っぱり出し合うのがこの作品の軸のひとつなのかもしれません。
絵柄がカワイイのでずいぶん救われます。でもじっくり読みすぎると泣けてきそうになったり…そしてやっぱり癒されます。いい作品です、ホント。