ヒトコマラクダの日記

日々読みふける4コマ誌から1コマ引用して日記にします。基本は「自分語り」ですのでご承知おきください。

さまざまな「仕込み」があって、それに気付いた分「楽しみ」が増える。それがノンフィクションでは味わえない「創作物」の魅力かもしれません。

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「ホレンテ島の魔法使い」by 谷津 まんがタイムきららMAX 2022年4月号p194 芳文社

 

中学生のころだったかな、いわゆる「フィクション」がキライだったことがあります。事実を描いた「ノンフィクション」ばかり読んでました。

その理由というか…まあ中学生らしいヒネた考えですが「誰かが脳内で創りあげたもの」を楽しんでしまうことで「その作者の手のひらの上で転がされている」ように思えてしまい、それがイヤだったんですよね。あーさすが中学生、青いわー(笑)

そうこうするうちに私も成長しまして、誰かの頭の中に「地平の果て」がある物語も、素直に楽しめるようになりました。よかったよかった。

人生それなりに年を重ねると、創作物の中に「自分が過去にすれ違ったいろいろ」を見つける機会が増えてきます。それが純粋に「楽しい」と思えるようになったことで、4コマはじめマンガの読み方も変わってきたかもしれません。

さておき「ホレ魔」。最終回が掲載されているMAXを、通勤途中のコンビニで買い、駐車場で読みはじめたんですが、最後から2ページ前の柱に「これで最終回」が書いてあったものですから、勝手にその次のページがラストだと思い込んで「ああ、この言葉で締めたんだな」と。プツっと消えるような感じで。

いきなり飛躍した例えを出します。ブルックナー交響曲には「ハース版」「ノヴァーク版」など、弟子が手を加えたりした版とかいろいろあるんです。

私は8番がスキなんですが、一般に知られるハースやノヴァークではなくて「第1稿」と呼ばれる一番最初のが大好きで、中でも「ここスキ」なのがオーラスの「まるで空中でいきなり消えてしまうような」終わり方なんですよ。

そういう嗜好の私は、この「文字だけでフッと終わる」という手法だと勝手に思い込んでしまったわけです。

もうお分かりですね…ページをめくるとそこに「本当のラストシーン」があったんです。

それが目に入った瞬間、バサッと本を閉じて…もうそれから単行本が出るまで読めませんでした。ん-、どう言ったらいいか…「な、なんだいまのは」という感じでしょうか。

そんなわけでブログ記事にするのは、単行本2巻を買ってからにしようと。そして単行本と本誌最終回をこころ静かに読み返し…さあ、記事を書こうと思いつつなかなかまとまらないまま半月過ぎましたとさ(苦笑)。

今回お借りしたコマ、このコマだけ詠の帽子のチャームがかるてと同じ「♪(音符)」になってるんですよね。ああああやんごてぇやんごてぇやんごてぇてぇてぇ…(エコー

…そうそう、Twitterに書いたのですが、私個人はこの作品から「ごちうさ」を連想することが無かったんですよ。みんな「ごちうさ」をひきあいに出すんですけどね。

 

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あー文章が整理できないなぁ…と先送りしてたらたぶんずっと書けないので、いま見切り発車してます。あー整理できないや。

やっぱり一つのヤマは1巻ラストの劇でしょうね。あとたびたび出てくる歌うシーン。部分的に「あ、これあの曲のあのフレーズがハマってんじゃね?」というのもありました。地獄のまかない歌唱では「東京ミュウミュウ」のED?と思しきヤツとか。

…あのホレンテクッキングの回は、私のスキな落語や川上音二郎などがネタになってて面白かったなぁ。ああそうそう死神の呪文なんですが、私は「あじゃらかニクソン毛沢東てけれっつのパァ」で刷り込まれてます。これ誰のサゲでしたっけね?

すでにいつもよりかなり長い記事になってますなぁ…まだ書きたいことはありますが、このヘンで締めに入りますかね。この下のは2巻の扉絵なんですが、みなさんなら何を連想します?

 

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…えーワタシのバヤイはいきなり「エンジェルわっしょい!」が脳内再生されました。ええこっこさんが踊るんですわミントさんですわやんごてぇですわ~(笑)

ともあれ、これからしばらくは劇のシーンをはじめ「音の無いままの名曲」アルバムとして、この作品を反芻しようと思います。作者さまにはお疲れさまとありがとうございましたを贈ります。どっとはらいっ。