「ふた恋っ!」by 鬼斬ゆにこーん まんがタイムきららMAX 2021年6月号p150 芳文社
…ああ、別に悪くはないですね(笑)。
4コマまんがって、それだけの雑誌が発行されるようになるまでは、新聞に毎日1本掲載されるヤツと、男性週刊誌のおまけ的に2本くらい載るだけだったんですよね。
新聞の4コマは、世相風刺的な内容もあるかもしれませんが、おおむね「ほのぼの系」で、毒にも薬にもならないものです。それはそれで結構なんですが。
一方男性誌に掲載されている4コマは、読者層もあって「エロ・グロ・ナンセンス」的なものが多くて、なかにはかなりスゴイものもあったんですが、当然単行本にもならないし、読み手もそれを求めないという「読み捨て」だった気がします。
それが(近年多少減ったとはいえ)月刊の4コマ雑誌がたくさん発行されるに至り、作者も読者層も一気に広がりました。個人的にはとても素晴らしい世界になっているな…少々オーバーに言えば「夢のような未来が現実になった」と思う次第であります。
そして内容面でも「ほのぼの」から「エロ・グロ・ナンセンス」の間に、いろいろなレベルの作品が生まれました。言い方を変えると「ほのぼの」方面からの作者さん、「エロ・グロ・ナンセンス」方面からの作者さん、そして4コマ以外からの作者さんが流れ込んできて、お互いに影響を受けたり与えたりして多様化とレベルアップが起きたと思います。
そうした中で、かつては「チラ裏」レベルでもアリだった4コマに「ハイレベルなカワイイ女子の画」を持ち込んで、一気に「4コマ画のレベルアップ」に貢献(?)したのが「R18」からの作者さんでした(…と個人的には思ってます)
そうして「エロではないけど魅力的でカワイイキャラがキャッキャウフフする」作品を「萌え系4コマ」と呼ぶようになり、そのメインストリームが「きらら系」になっている…とちょっと雑過ぎるかもしれませんがそういうことです。
その「きらら系」の中でも、やはり「R18ならではの」テイストが強いのは「MAX」だと思います。全部の作品がそうだとは言えないんですが、やはり「攻めてる」という感触はありますね。
無印きららやキャラットには「…買いにくいなぁ」という表紙はあまり無かったんですが、MAXだけはR18誌と同じくらい「攻めてる」表紙がありましたから。例えば「天然女子高物語」の門井亜矢さんが表紙のときは、パンチラ当たり前とかね。
「たかがパンチラw」という人もいるでしょうけど、意外とこだわってしまう人もいるんじゃないでしょうか。確か「ガールズ&パンツァー」なども「パンチラNG」だったはず。ガルパンおじさん世代だと「そういうヘンなこだわり」は履いて捨てるほどあったりしますからね(私も含めて)
話が逸れましたが、そうは言っても「MAX」の路線はスキです。掲載されている作品もスキですし、なにより「ゲスト」のチョイスが素晴らしいと感じます。連載化しなかった作品にも出色のモノはたくさんあります。もし「月に1冊しか4コマ誌を買えない」となれば、悩み抜いた挙句「MAX」を選ぶんじゃないかな、きっと。
という話からの「ふた恋っ!」。こちらの作者さんも「R18」系のようですが、アニメ絵っぽくないところは4コマ向きな感があります。表情付けも上手くてスキな画風です。
んでもってMAX以外だと通ったかなーどうかなーと思われる「お前の処女膜は生きてるかーっっ!!」のセリフ(笑)。いいねぇイキイキしてるねぇ(笑)。
「初登場ゲスト読み切り」とのことですが、是非また掲載してほしいです。この作品でももちろんいいんですが、いろんなキャラを見てみたい気はしますね。今回のコマでも「通りすがりA」がやたら気になります。編集長!ここは彼女主役でどうすか(笑)。