ヒトコマラクダの日記

日々読みふける4コマ誌から1コマ引用して日記にします。基本は「自分語り」ですのでご承知おきください。

これの反対語は、個人的には「ダンナ芸」だと思ってます。ええ、たぶん正しくはないんですけどね。

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ラディカル・ホスピタル」by ひらのあゆ まんがタイムオリジナル 2021年4月号p5 芳文社

 

いま調べたら「左官の垣根」が反意のことわざのようですが…あまり聞きなじみがないです。

プロのワザは「お金を取れる」のですが、「ダンナ芸」は「お金を出して見てもらう芸」になるわけで、太鼓持ちが「さすがでゲスなダンナ。こりゃ玄人裸足だ」などとおだてて、ダンナはイイ気になって「そうかそうか分かるかこの芸が(嬉」と、一層ゴキゲンで呑ませ喰わせ…というヤツです。

まあそういうニンゲンがいてくれるから回るところもありますので、一概にけしからんとは言いません。ヘンな話、いわゆる「ピアノ教室の発表会」とか「新体操やバレエの発表会」も、見ようによっては同じようなものですから。でも、それは「稽古を頑張って、本番の舞台に立つ」という「挑戦と努力と成功体験」を得られる、貴重な場だと思います。

とはいえ、下手すると命に関わるのが医療現場。ダンナ芸レベルで満足している医者に診てもらいたい人はいないでしょう。できればその分野で「腕の良さが評判な」先生がいいですよね。私もそうですモチロン。

ただ、未来の名医を目指して日々研鑽努力している「若手医師」なら、技術が満点でなくても許してあげようという(高慢?)気になります。命を預けるのはさすがに抵抗がありますけど、いきなり最初から名医なんて人はいませんから。

「医療の細分化」が、たらい回しにつながるにしても、進歩を続ける医療技術をすべてマスターできる「超人」はいないはず。そう考えると「餅屋のクオリティアップ」は今後一層求められるでしょうね。

 

ともあれ「ラディホス」。物は言いようというヤツですが、さすがですね榊先生。というか作者さん。医療に必要な責任感は「仕事を抱え込む」ことじゃなくて「専門家に正しくパス」というのはものすごく納得です。

狭く深くなる「医師」と、広がるゆえに浅くならざるを得ない「看護師」の、好タッグがよく伝わる作品でした。次はどんな話か、楽しみです。