「ヲトメは義母に恋してる」by 桐原小鳥 まんがホーム 2020年12月号p15 芳文社
例えがあまりよろしくないかもですが、よく聞くのが「インフルエンザの予防接種なんてしてもムダ。注射しても罹るときはかかる」「発症して健保で受診&タミフル処方してもらう方が予防接種より安い」という理屈です。
理屈自体は必ずしも間違ってはいません。予防接種は「100%予防」ではありませんし、全額自己負担なら4千円くらいですから、インフルに罹って治療する費用の3倍くらいになるかもしれません。
それでも年に約3千人が亡くなっている病気です。妊婦が感染すると重症化しやすく、それが胎児に影響すると言われています。高齢者や持病がある人は、インフルエンザが引き金になって死亡するケースも多く、それらも加えるとインフルエンザで亡くなる人は年間1万人になるそうです。
予防接種を悪く言う人もいますが、自分が感染することで「自分自身のみならず周囲の人も」危険にさらすことになるわけで、私自身は予防接種は受けるべきだと考えています。(じゃあ毎年きちんと受けているかと問われると…ゴメンナサイなのですが)
他にも「クルマの任意保険」の話もしようと思ってましたが、長くなりそうなので止めます。ただ世の中「リスクをものともしない無敵の人(←揶揄)」が一定数存在しているのは残念ながら事実で、またそういう人には何を言ってもムダなのも、残念ながら事実なのです。
そうなれば、このパパさんの「こちらとしても出来る予防・対策」をするのはとても大事。相手が悪いのは確かでも、ダメージを受けるのはこちらですからね。
というわけで「ヲト恋」。あー毎回というか毎作品エエ話やなー、泣けるなー。
前にも書いた気もしますが、この作者さんの「家族」の描き方はホントにステキだと思います。少なくとも私にとっては「家族愛を描いたら世界一」です。ええまあ大げさかもですが。
作者さんには4コマではない作品もあって(「アゲハ」のシリーズとか)それらも名作なのですが、個人的には「4コマなのにここまで感動させてくれる」ところが出色だと。ストーリーもので培った良い面が4コマにすごく生きている気がします。
いまふと思ったのですが、この魅力を言葉にするなら「感触」でしょうか。家族という「人間関係の手触り」を、画からも話からも強く感じます。
もちろん家族の数だけその感触があるわけで、桐原小鳥さんの作品が琴線に触れる人とそうでない人はいて当然でしょうが、個人的には「唯一無二」です。ああまた大げさかもですね。でも本気でそう思ってます。
まんがホームについては「もんもん」が載っていないたびに呪いのツイートを吐いてたりしますが、それでも本作はじめ良作ぞろいですので、いまやホームの存在自体が「芳文社の良心」だと思ってます。休刊なんて絶対しないでくださいよ、芳文社さん。